カブト・クワガタ飼育記(99年11月8日〜)
1999年11月

8日(日)

マレーシア・フレーザーヒルより帰星する。今回採集したのは、コーカサスオオカブト ♂ ♀ 各一頭、ミラビリスヒラタクワガタ ♂ 一頭、アトラスオオカブト ♀ 一頭、オオゴンオニクワガタ ♀ 一頭、の計五頭である。(又、河谷氏よりミラビリス ♀一頭を頂く)

帰宅と同時に飼育ケースにフレーザーヒルで入手した腐葉土を入れ昆虫を移し飼育を開始する。我が家の一室を昆虫ルームにし低気温を保つ為エアコンを24時間稼動にする。

 

9日(月)

従来の飼育ケースが小さい事よりClementi Rd沿いの金魚屋で大型の飼育ケースを3箱購入。計S$48也。ちょっと高値に驚く。

11日(水)

フレーザーヒルで採集した世界最大の蝉「テイオウゼミ」が★となった為標本にする。コーカサスのツガイは仲が悪いようだ。今日、♂が♀を角で挟んで投げつけたらしい。子供たちがうちとは逆だと大人を冷やかす。

13日(土)

ここ2〜3日元気の無かったコーカサスオオカブトの♀が久し振りに腐葉土の上に姿を現し、昆虫ゼリーを食べていた。家族全員ホッとする。ただ、今度は♂が一日中腐葉土内に潜り放しだ。相変わらず仲が悪い。相性の問題か?。

14日(日)

最近、曇り空が多く標本の乾燥が進まない為、昆虫ドライヤーを作成。廃品の洗濯かごにIKEAで購入した照明(S$29)をボルトで取付けた。

17日(水)

昆虫部屋に腐葉土の匂いが若干漂い始めた。実は私はここで昆虫たちと寝ているので匂いが悪化する前に週末の腐葉土の入替えを決意する。(40Lの大袋購入は正解だった)

コーカサスの♂が♀を追っかけ回している。どうも交尾が狙いの様だ。が、今度は♀が逃げ回る。

観察していると結構面白い物で気が紛れる。

18日(木)

アトラスオオカブトの♀が餌である昆虫ゼリーの容器に頭を突っ込んでもがいていた。良く見ると餌が無かったのだ。よってリンゴの八つ切りを入れてやる。どうも子供たちは定期的に餌を与えていない様だ。採集してから10日が経ち昆虫に対する子供たちの興味も少し薄れてきたかも知れないので注意した。(俺の仕事を増やさないでくれ〜!)

昆虫ゼリーの代替として人間用の普通のゼリー、蒟蒻ゼリーが使えるのでは無いかと疑問に思う。

一度試してみよう?。

21日(日)

フレーザーヒルから帰り初めて腐葉土を取替えた。その時、子供達に腐葉土の中をチェックさせた。

すると大発見。コーカサスオオカブト?の幼虫と卵が出てきたのだ。

.................腐葉土の中の宝捜し、、、、、、、、、、、、、、、コーカサスオオカブトの幼虫??、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、卵?と幼虫?

結局、卵2個と幼虫1頭を発見した。もう少し産卵されていると考え腐葉土の中を懸命に捜したがこれだけであった。幼虫の大きさは2.5cm、卵は5mmほどである。取り出した腐葉土は天日干しにした。又、コーカサス♂の体長を測ってみると9cmであった。

腐葉土の入替作業は結構労力を要すが、腐葉土を入れ替えた後、真新しい環境に昆虫達は快適のようだ。

.......腐葉土は天日干しに 、、、、、、、、、、、、、、、、、、体長9cm

23 日(火)

今回の産卵と幼虫について河谷氏より以下の見解を頂いた。

「卵の大きさは4−5mm程度ありますか?あればコーカサスのです。3mm程度ならサイカブトのものでしょう。あの土は教室で説明しましたが有機農園で日本の島本式微生物農法で作っているもので、その農園は低地ですが、サイカブトが産卵しに来ていると聞いて現場をチェックし、確かにウジャウジャいました。幼虫は持帰ったメスには早すぎるのでおそらくサイのものだと思います。」

又、当地の昆虫愛好家の方々からも色々とご意見を頂き、どうも幼虫はサイカブトであると判明した。

どうも初心者の間違いだったようだ。

しかし卵はどちらとも言えない状況だ。21日は突然で且つ嬉しさで舞上がっていたが冷静に考えると確かに総べてが早すぎる。コーカサスの子孫では無い可能性が出てちょっと残念であるが、いずれにせよ今回の幼虫と卵はサイカブトであったとしてもラッキーな事である。結果は今後、時間が解決してくれるだろう。しっかり飼育をしていこう。

今日、会社で頑固な私に「早すぎる」を連発していたI君、あなたは正しかった。

子供たちは何事も無かったかの様だ

24 日(水)

これまで相性が悪いと思われていたコーカサスオオカブトが突如、仲むつまじい姿となった。♀が餌を食べているのを♂がじっと見つめているのだ。昆虫とは言え中々のカップルだ。これでこのツガイから本当の2世誕生が期待出来るかも知れない。又、子供達が交尾の事に興味を持ち出した。そして「人間は交尾するの?」と家内に聞いたらしい。やれやれ(笑)

メオトの鏡?

26 日(金)

またまたコーカサスの飼育ケースの中で卵を発見した。今度は腐葉土の上に卵があった。♀が腐葉土の上に出てきた後、次男が何気に中を覗いた時に発見したのだ。腐葉土の中で産卵し上にいっしょに付いて出てきたのか?それとも腐葉土の上で産卵したのか?定かではない。はたまた、サイカブトの物なのか?憶測だけが飛び交う。大きさは5mm程である。とりあえず卵用の飼育ケースに移した。なにが出て来るのか楽しみである。

三つ目の卵、あなたは誰?

30日(火)

2頭居るミラビリスヒラタクワガタの♀一頭が★になってしまった。この昆虫は近所に住むYさんに頂いたものでフレーザーヒルに行く前から飼っていたものである。(もう一頭はフレーザーヒルで河谷氏に頂いたもの。これは元気である)。早速、子供たちと共に昆虫教室で習った事を思い出しながら標本づくりを行った。

小さいクワガタに付き防腐剤を注入する肛門が中々見つからなかったが、なんとか入った。今月初めから昆虫ドライヤーに居るテイオウゼミと暫くの間、同居する事となった。又、オウゴンオニクワガタは最近良くひっくり返っているようだ。そして自分で起き上がれない事が多い。餌のやり過ぎで太ったのか?。このクワガタの色は本当に奇麗だ。

★になったミラビリスメス体長25mm.........そしてテイオウゼミと同居.............オウゴンオニの鮮やかな色