パ タ ヤ(98年1月29日〜31日)

 

第 二 日
今日はパタヤ沖に浮かぶラン島へ行く。が、我々を待ち受けていた物は.....。恐怖の波乗りモーターボート。
普段リゾートホテルの朝は遅く始まる。ビュッフェ形式のレストランは7時30分〜8時にはオープンするが客で込合うのは9時頃である。ただ、今朝の我々はレストランがオープンする7時30分にはビュッフェ用の大皿を手にしていた。今日これからラン島に行く為6時30分に全員が起きた。朝が弱い事で有名なAさん家族も無事にビュッフェの列に並んでいる。一安心。

早々に朝食を終え、そのままパタヤビーチの海岸へ行く。ラン島行きのモーターボートは海岸の至るところから発着している。実は昨日、ホテルの目の前に陣取るボート屋のおばちゃんと交渉し、今日8時にモーターボートを一隻、予約していた。料金は往復2家族で1500THB。(約五千円)。

エンジンは一つであるが中々スピードが出そうなモーターボートである。おもむろにボートに乗り込もうとするがみんなてこずっている。波があり、ボートが上下に揺れすぐに乗れないのだ。東南アジアは1月〜2月はモンスーンの影響で海は荒れ易い。

まさか?.....。沖を見てみると白波が見える。えっ?......欠航 ?いやっ、決行である。船頭のおじさん、突然座席をはぐり何かを取り出した。はあ〜?救命胴衣。全員にこれを着けろと言っている。もちろん異論の余地もなく素直に全員が救命胴衣を着たのは言うまでもない。さあ!出航である。

SIMONと次男です。波乗りモーターボート出航直後の船上にて

桟橋なき海岸をモーターボートは離れた。10分後、とんでもない状況になった。海上風速約10m、波の高さは1mに近い。この中をモーターボートは突っ走っている。うひゃ〜。波と波との間を何回もジャンプしている。着地(着水)の瞬間、バ〜ンと船底が大きな鈍い音を発している。今にも割れそうな音である。

操船しているおじさんの顔は真剣そのものだ。そして我々は....みんな座席で固まっている。その固まっている顔に着水時のしぶきがかかる。

30分後、ようやくラン島が迫ってきた。流石に海は奇麗だ。透き通っている。モーターボートはビーチの端に錨を下ろした。が、安堵から誰も席を立とうとしない。みんなようやく重い腰を上げ下船。

砂浜も真っ白だ。パタヤビーチとは雲泥の差。やっぱり来て良かった。


パタヤ沖に浮かぶラン島のビーチ...........


そのビーチでくつろぐ初登場SIMON一家


..................................................

.................................................................................................
到着したのは9時過ぎ。おじさんに「Come back here on 2PM」と頼む。早速、ビーチチェアとパラソルを確保し陣取る。お父さん二人は持参したカールスバーグで乾杯!!!。旨いっ!。

さんさんと降り注ぐ太陽の下、青い海、白い砂浜での一杯。最高ひとときである。

子供たちは水着に着替え海に入る。同行しているAさんの長男Rくんはシュノーケル持参だ。が...。海に潜れない。と、言うのも波打ち際の波が荒く先に進めないのだ。又、泳げない我次男君。波が恐くて浮き輪を着けても海に入れない。という事で子供たちは速攻で砂遊びに切替えていた。

おとうさん二人は相変わらずビールをぐいぐい飲んでいる。奥方二人はビーチ沿いにある露天の見物。色々と安いものがいっぱいあったようだ。

持参したサンドイッチで軽い昼食を済ませた後、予定より30分早くおじさんが戻ってきた。我々も期待に反し海に入れない事より早目にホテルへ戻る事とした。

ボートのすぐ上をパラセールが飛んで行く。

帰路の海は.....。あれっ?風が無い。波も無い。順風満帆。多くのパラセールが我々のモーターボートの上を過ぎて行く。パラセールはパラシュートを装着しそれをモーターボートが引っ張る物だ。一度トライしてみたかった。が、実はAさんの奥方が今から帰って「エレファントパーク」に行こうと提案しており取りあえずホテルに直行しようとしていたのだ。せっかくここまで来ているのだ。強行軍だが次工程に行く事になっていた。今日はパラセールより象だ。

そして我々は2時過ぎにホテルに到着した。すぐさまホテル内にあるツアーデスクへ直行。これから行ける象関連のオプショナルツアーを確認したところ、「ニョニャビレッジ」が最適という返事を受ける。30分後にミニバスが来るのでそれに乗って行くように指示を受け料金1400THBを支払う。

子象にさわる小僧?................................................................ニョニャ・ビレッジの象さん達 ...................................同行のAさんは子供と象に乗る

「ニョニャビレッジ」はパタヤから車で一時間弱に位置し、広大な敷地に植物園、象園などがある一大レジャーランドになっている。到着後、ミニバスの運転手が急遽ガイドに早変わりし、我々を案内する。ちょっと頼り無さそうだがタイ語を一切理解しない我々にとって大きな存在だ。

まず、劇場に入った。結構、人が入っている。ほぼ満員である。ここでタイダンス、ムエタイ(キックボクシング)のショーを見る。その後、外の広いグラウンドへ。回りに観客席がありここで象のショーを見る事に。この象のショーは見ごたえがあった。行進、サッカー、障害物競走と次々と芸を披露して行く。

圧巻は観客によるフィーディングだ。これは一房30THBのバナナを売り子が観客席で観客に売り、それを観客が象に与えるというものだ。私も子供と自分のバナナを買った。そのバナナを象が発見した瞬間、最前列に陣取る我々に向かって突進して来た。そしてバナナを鼻で奪い取る。

猪突猛進ならぬ象突猛進は恐怖の突進だ。まして、後列の観客のバナナは例の長い鼻を器用に使いもぎ取っている。その時、私の目の前には象の足がある。20cm先である。


象さんの見事な曲芸


観客席に向かってくるゾー


餌のバナナが目当て


次に一頭がうちの奥方のサンダルに鼻を伸ばしている。何故サンダル?と思った瞬間私は全てが理解できた。ラン島の露天でうちの奥方はバナナの模造が入ったサンダルを安く買ったのだ。そして象がその模造バナナを本物と勘違いし取ろうとしているのだ。奥方は盛んに象の鼻をひっぱたいている。これには、みんなで大笑いした。

ショーが終わると次ぎは「エレファントライド」である。ここでは実際に象に乗る事が出来るのだ。SIMON家、Aさん家それぞれ象に乗ったがあまり心地よい物ではなかった。高さが3m近くありいつ象が暴れて振り落とされるかを考えると恐怖心が先に立った。

これからホテルに帰ろうとした時、私の携帯に電話が入った。去年いっしょにプーケットに行ったバクテーさんからである。バクテーさんは今回、奥さんが臨月でまもなく生まれるという状況の為、シンガポールに残っていたが女の子が産まれたと嬉しい報告であった。全員に笑顔が広がる。

その夜は再度パタヤ在住のKくんとディナーを共にした。ディナーはノースパタヤにあるアマリホテルでのイタメシのビュッフェである。パスタ等が食べ放題で子供たちも随分と食べていた。その後、Kくんに無理矢理お願いし、奥方チームのみ夜のパタヤへショッピングへ。お父さんは子守りとなりホテルで水割りを舐める。奥方はブルーサファイアの指輪を安く買えたらしい。本当にタイではサファイア・ルビー・真珠が安く買える。

さあ、明日は早くもシンガポールへ帰る日だ。が、.....。またもや、突如予定変更の事態に!。

一体、我々はどこへ行ったのか?果たしてシンガポールに帰れるのか?