昆虫教室体験記(99年11月8日〜11日)

 

第二日

 

今日は早朝の昆虫採集から開始である。早朝5時30分私は家内に起される。外はまだ真っ暗である。当然、子供たちも寝ているのでたたき起こす。次男くんはすんなり起きたがいつも寝起きの悪い長男くんは相変わらず夢の中。大声で起すといつもはくずるところがあっさり起きた。一応昆虫採集のやる気は有るようだ。

6時30分AM、今回参加の9家族全員で第一スポットへ行く。みんな必至で昆虫を探している。が、いない。数箇所回ったがどこの家族にもあまり収穫が無い。最後のポイントに来た。ここは昨晩も来た所だ。ここは尾根と尾根に挟まれた高台で朝焼けに浮かぶ谷をうっすらと見下ろす事ができる。ここで昆虫がよく居ると言われる赤い葉をもつ木の中をじっくり捜してみる事にした。

 

ん?赤い葉っぱの向こうに何か黒い物が見える。この頃には朝日もありまわりは大分明るくなっていた。たぶん、赤い葉が枯れて黒くなっているのだろうと思い枝木を手繰り寄せてみた。すると...葉っぱの裏にコーカサスオオカブトのオスが居るではないか!!!。

 居たぞ〜と近くにいた次男をすぐに呼ぶ。声を聞いた人達が集まってくる。 

心中、やったやったやったと興奮気味であったが子供たちの前である。その感情の高ぶりを必死に押さえコーカサスオオカブトを持参したケースに移した。多少手が震えていたようであったがそれも必死にこらえた。この昆虫は我が家の子供たちが一番欲しがっていた物である。父親の面目が何とか保たれホッとしたのはその興奮が冷めた後であった。

 

コーカサスオオカブト オス

 

その後ホテルにもどり朝食を取った。今日の午前はネイチャーウォークが開催される予定だ。これはフレーザーヒルの散策路をみんなで歩き大自然を満喫するものである。集合時間になりホテルの前に出て行った。ところが!誰もいない〜!ふと下の道路を見てみるとみんなが車で走っている。

しまった!出発時間を間違えた。我が家全員車に乗り込み、後を追っかける。が、追いつけない。しばらく走ると駐車場に居るネイチャーウォーク参加のみなさんの姿を長男くんが見つけた。

 

散策路は森林の中(ジャングルの中)に通じており一見けもの道であるがその道端には都会では絶対にお目にかかれない野生の植物・蟻塚などが点在しており子供たちも興味津々である。又、その中には旧日本軍が設営したと言われる通信所の跡地があり時代の変遷を感じさせる。

さて、この日の午後は自由時間である。お母さん方は近くの喫茶店「スモークハウス」で絶品のケーキを楽しむ。お父さんチームは子供たちを連れホテル近くのプレーグラウンドへ。ここにはスワンボート、ゴーカート、バットゴルフ、公園などがあり子供たちは夕べと今朝の疲れを感じさせないほど遊びまわった。

 

大自然の中でのスワンボート ...........................................やっぱりゴーカートは楽しい..............................................大人も一緒にパットゴルフ

 

夕食の後、家内がふらふらと外に出掛けていった。昨日もこのホテルの中で二頭の昆虫を採集したが二度ある事は三度有ると言う事で昆虫を探しに行ったのだ。すると5分もしない内に慌てて戻ってきた。

捕まえた〜と大声で叫んでいる。なんとミラビリスヒラタクワガタのオスを採集したのである。最初はゴキブリかなと思ったが良く見るとクワガタが壁際を這っていたらしい。

その家内も少々興奮気味。

 

ミラビリスヒラタクワガタ オス

 

その夜は主宰者である河谷 隆司氏による昆虫教室が開催された。ここではフレーザーヒルで採れる昆虫たち、採集後の飼育方法、産卵のさせ方などの説明があった。既に四頭の昆虫を採集している我が家は全員が真剣に説明を聞いていた。

その夜22:00PM夜の昆虫採集が行われた。空は満天の星空である。都会ではこれだけ多くの星は見る事はできない。夜空に星がこんなにあったのかと改めて感動する。昨晩、今朝と同じスポットを回るがぽつぽつと採集されるのみであまり昆虫は多くないようだ。

今朝、コーカサスオオカブトを採集したポイントにやって来た。

すると数分後、家内が大きな声で見つけた!と叫んだ。公園の白銀灯の下でコーカサスオオカブトのメスを発見したのだ。これはラッキーであるコーカサスオオカブトをツガイで採集。子孫の繁栄が帰った後、期待出来る。

 

コーカサスオオカブト メス

 

二日目を終了し計五頭の採集。我が家は既に全員満足していた。その夜もライトトラップを仕掛けていたが収穫は無かった。明日朝は自由採集でありそれが最後の採集となる。取りあえず目覚ましの時間を早朝4時にセットし満足感溢れる笑顔で我が家は就寝したのであった。